early in the rainy day

ほんの備忘録として。自分のために書いてみます。

YIDFF2015 10/10

「ラスト・タンゴ」監督は彼女の虚勢を許容した。その事実が興味深い。「ゴダール」モンタージュ(編集)は一見無関係なものを関連付け、秩序を与えるもの。絵画は、それが何を表そうとしているのか。意味は観客の側の責任だ。

YIDFF2015 10/9

「叫び」「六月の取引」「プロパガンダ」「銀の水ーシリア セルフ・ポートレイト」この映画を観ただけでもこの映画祭に来た価値があると思える良作。洪水のように襲ってくる残虐なイメージは、しかしどこか既視感を伴って追体験される。よく見れば我々の日常…

東京虹子、7つの後悔

『東京虹子、7つの後悔』@三鷹市芸術文化センター 星のホール キ上の空論/作・演出:中島庸介 今朝偶然テーブルに無造作に積んであったDMの中から見つけ、足を運んでみた。星のホールはままごとの『わが星』以来二度目。『わが星』ではステージを囲むよう…

コールド・フィーバー

『コールド・フィーバー』フリドリック・トール・フリドリクソン/1995/アイスランド大好きな監督。『春にして君を想う』以来二作目の鑑賞。彼はアイスランドに映画制作を根付かせたパイオニアだそうだ。『春にして君を想う』(原題は“Children of Nature“…

東京物語

『東京物語』 小津安二郎/1953/日本初めての小津映画。嫁姑の関係とか、年寄りが疎まれるところとか、今と変わらないなあと思ったり、女性の立ち位置とか、“余所様”との距離感とか、変わったなあと思ったり。そうやって観ることが出来るだけでも、価値があ…

街のあかり

『街のあかり』アキ・カウリスマキ/2006/フィンランドカウリスマキの灯すあかりは、決して現代のLEDのように、無機質で一定のあかりではない。マッチのあかりのように、弱々しく光は増減し、私たちを暖めるほどでもない。それでも、強すぎる光のように目が…

2015年8月 まとめ

8月の鑑賞メーター観たビデオの数:18本観た鑑賞時間:1819分アンダルシアの犬【淀川長治解説映像付き】 [DVD]鑑賞日:08月30日 監督:ルイス・ブニュエル過去のない男 [DVD]鑑賞日:08月30日 監督:アキ・カウリスマキル・アーヴルの靴みがき 【DVD】鑑賞日…

過去のない男

『過去のない男』アキ・カウリスマキ/2002/フィンランドカウリスマキ二作目。2002年カンヌグランプリ作品。やっぱり、主人公がどこかで救われてしまう、そんなストーリーで映画を撮るカウリスマキの優しさが好きだ。フィックスショットで軽く一分持たせて…

ル・アーヴルの靴みがき

『ル・アーヴルの靴みがき』 アキ・カウリスマキ/2011/フィンランド・フランス初めてのカウリスマキ。主人公に全部は与えず、全部は奪わないさじ加減が絶妙。でも、最後はちょっと贅沢すぎるかな。配色だったり、カットの割り方だったりはトラディショナル…

夏をゆく人々

『夏をゆく人々』@岩波ホール アリーチェ・ロルヴァケル/2014/イタリア 2014年カンヌグランプリ作品。まるで印象派の絵画のような、繊細なタッチと正確な構図が印象に残る映画だった。とりわけ、表情の描写が素晴らしい。左斜め後方からのショットが多用さ…

さよなら、人類

『さよなら、人類』@YEBISU GARDEN CINEMA ロイ・アンダーソン/2014/スウェーデンヴェネツィアで金獅子賞を獲得したという触れ込み以外、全く情報もなく鑑賞。結果、わからない。起承転結(そもそも、そういうものがあるのかすらわからない)すら見えず、…